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用語集

謝罪広告(しゃざいこうこく) | 浮気・不倫・不貞・離婚の慰謝料の用語集

【定義】
謝罪広告とは、人の名誉や信用を毀損した場合に、そのことを謝罪する内容の広告です。
 
【解説】
 不法行為はその効果として金銭による損害賠償請求権を発生させます(民法709条)。しかし不法行為の中で名誉棄損にかぎっては、特別の効果として損害賠償に代えて、または損害賠償と並んで「名誉を回復するのに適当な処分」を命ずることができるとされています(同723条)。

名誉毀損とは人の社会的信用を低下させることですが、低下した社会的信用を回復させるには金銭以外の措置が有用であることが多いためです。謝罪広告は、そのような措置の一種であり、通常は新聞紙上に一定の謝罪文面を掲載する形で行われます。

 問題は、判決で命じられた謝罪広告を任意に履行しない場合にどうするかです。謝罪広告掲載義務を強制執行できるかどうかについては、憲法が保障している思想・良心の自由との関連で古くから争われています。昭和31年の最高裁判決により、「単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明するにとどまる程度のもの」であれば代替執行可能、つまり裁判所が債務者の名前で広告を出してしまってその費用を請求するという方法をとってよいと判断されていますが、反対意見も強いところです。
 
【関連用語】
強制執行
 
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【参考条文】
民事執行法
(代替執行)
第171条第1項 民法第四百十四条第二項本文又は第三項に規定する請求に係る強制執行は、執行裁判所が民法の規定に
        従い決定をする方法により行う。
第2項 前項の執行裁判所は、第三十三条第二項第一号又は第六号に掲げる債務名義の区分に応じ、それぞれ当該各号に
     定める裁判所とする。
第3項 執行裁判所は、第一項の決定をする場合には、債務者を審尋しなければならない。
第4項 執行裁判所は、第一項の決定をする場合には、申立てにより、債務者に対し、その決定に掲げる行為をするために
     必要な費用をあらかじめ債権者に支払うべき旨を命ずることができる。
第5項 第一項の強制執行の申立て又は前項の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。
第6項 第六条第二項の規定は、第一項の決定を執行する場合について準用する。

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