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用語集

美人局(つつもたせ) | 浮気・不倫・不貞・離婚の慰謝料の用語集

【定義】
美人局とは、男女が共謀して女が第三者の男性と性的関係を持ち、その後に男が現れて自分の妻と関係を持ったなどと
因縁をつけて慰謝料などの名目で金品を要求するゆすりの手口です。
 
【解説】
美人局の慰謝料請求を拒否することができるでしょうか。配偶者のある者と関係をもった第三者が損害賠償責任を負うことがあるのは、①夫婦が互いに相手に対して貞操を守ることを請求する権利を共同して侵害した、または②家庭の平和を共同して侵害したという考え方によるものです。しかし、美人局の場合は男女が真に夫婦だったとしても、あらかじめ共謀している時点で妻の不貞を許していることになりますから、①②ともに保護に値するほどのものは存在しないと評価され、不法行為は成立しないことになると考えられます。

しかし、そうだとしても現実の慰謝料請求に対して法的に対抗するためには共謀関係の立証が必要になり、なかなか難しいのが実状でしょう。不貞の相手に対する慰謝料請求を肯定する限り、それを悪用する者もあらわれるということです。

金品要求の際に暴行脅迫を用いれば恐喝罪などの犯罪が成立しますが、美人局がつねにこのような強引な手段を伴うとは限りません。巧妙な美人局はあくまでも妻に手を出されて苦しむ一般男性を装って慰謝料請求をしてくる可能性があります。

考えられる対抗策としては、①支払いを拒否しつつ脅迫的文言を録音等で証拠保存して警察に相談する。②脅迫が出ない場合も、相手方が訴えて判決が出るまで支払わない。支払ったならば女性に対して全額求償請求する。などがあります。もっとも②については通常の不貞慰謝料請求に対する対応と基本的に同じかと思います。

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