不倫の慰謝料を請求された場合、その請求を無視して逃げることはお勧めしません。相手方から訴訟を提起され、判決を取得された後、財産や給料の差押えを受ける可能性があります。

1．不貞慰謝料請求から逃げることはできるか

「逃げる」といってもさまざまだと思いますが、ここでは慰謝料を請求された場合に、相手方からの請求を無視して、対応しないことと定義します。

相手方からの慰謝料請求に対して対応しないと、相手方から訴訟提起され、判決を取得される可能性があります。判決を取得された場合、財産や給料等を差し押さえられる可能性があります。

そのため、相手方からの慰謝料請求に対して無視して逃げることはお勧めできません。

2．慰謝料請求から逃げた場合に相手が取る行動

不貞慰謝料を請求する側として、相手方が慰謝料請求を無視した場合、次のような方法をとる可能性があります。

• ①所在調査をした上、訴訟を提起
• ②債務名義（判決）を取得
• ③財産や給料等の差押え

差押えの対象になる財産には預貯金や動産・不動産のほか、勤め先から受け取る給料も含まれます。

請求書や裁判所からの書類を無視し続けていると、ある日突然、給料を差し押さえられるということがあってもおかしくありません。

３．慰謝料を請求された場合の適切な対応

不貞の慰謝料を請求されたとしても、実際に請求されている慰謝料の金額が相場よりも高額の場合には減額できますし、不貞行為以前に相手方の夫婦関係が破綻していてそもそも慰謝料の支払義務を負わないこともあります。

また、慰謝料を一括で支払えない場合であっても、交渉して分割払いの条件で和解できることもあります。

そのため、不貞の慰謝料を請求された場合、無視して逃げることはせず、弁護士にご相談されることをお勧めします。