夫や妻の携帯やパソコン、LINEなどのメールをきっかけに、浮気や不倫を知ったという方は少なくありません。
このようなメールは、浮気や不倫の証拠になるのでしょうか。浮気や不倫、不貞の慰謝料請求の証拠にどのようなものがあるのでしょうか。
不貞の証拠とは
離婚原因の1つとされている民法770条1項1号の不貞とは、既婚者が、結婚相手以外の異性と肉体関係を持つことを言います。
つまり、その人が、結婚相手以外の異性と「肉体関係を持った」ことを証明できるものが、不貞の証拠であるといえます。
では、どのようなものなら、その人が結婚相手以外の異性と肉体関係を持ったと証明できるでしょうか。
写真や動画
結婚相手以外の異性と性交渉している写真や動画は、不貞の直接の証拠です。
ラブホテルに出入りしている写真や動画は、不貞の直接の証拠ではありません。ですが、‘その人たちがラブホテルに行った’という事実を証明します。男女がラブホテルに行ったなら、性交渉しただろうという有力な推測が成り立ちますから、これらの写真や動画は、不貞の確実または有力な証拠といえます。
結婚相手以外の異性とキス、手をつなぐ、食事をしている写真や動画はどうでしょうか。
キスやデートだけでは、不貞にはなりませんから、やはり不貞の直接の証拠とはいえません。
これらは、それぞれ、キスをした、手をつないだ、食事をした事実を証明します。‘キスをしたなら、性交渉しただろう’‘手をつないだら、性交渉しただろう’‘食事をしたなら、性交渉しただろう’。このような推測は成り立つでしょうか?
1つでは成り立たなくても、複数が合わさったり、頻繁に行われていたらどうでしょうか?
このように、写真や動画は、どのような映像、画像が写されているかなどによって、不貞の証拠といえるかが決まります。
メール
性交渉をしたことを直接認めるやりとりがあれば、自白ともいえる不貞の直接の証拠となります。
「好き」「愛している」など気持ちを伝えあっているメールは、不貞の直接の証拠ではありませんが、好きあっている・愛し合っている男女なら、性交渉しただろうという推測は成り立ちます。これらのメールは、不貞の十分な証拠となり得ます。
メールも写真や動画と同様、どのような内容のやりとりがされているかなどによって、不貞の証拠と言えるかが変わります。
まとめ
浮気や不倫、不貞の証拠となるかは、その証拠が、どの程度、性交渉があったことを推測させるかによって決まります。写真や動画なら、何が、どのように写っているのか、メールなら、どのようなやりとりがされているかによって証拠と言えるかが変わります。
また、それ単体では証拠としては弱くても、いくつも合わされば、肉体関係があっただろうと推測できるケースもあります。
お手持ちの証拠が不貞の証拠となるのかお悩み・不安の方は、その証拠をご持参の上、是非一度当事務所弁護士にご相談ください。
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