浮気や不倫など、不貞の慰謝料を請求されたら、どのように対応すればよいのでしょうか。
慰謝料請求をされたときに、やってはいけないこと、弁護士としてやらない方がいいと思うことについて、まとめてみました。
とるべき対応①:請求内容の把握・確認
まずは、相手の請求内容、請求の中身を正確に理解する必要があります。
請求されている慰謝料金額や支払い期限、支払方法などを確認しましょう。
とるべき対応②:請求に対して回答・対応する
相手の請求内容が適正で納得でき、請求に応じることが可能であれば、示談や和解を成立させた上、請求にしたがった支払いをするのもよいでしょう。
けれど、請求内容が適正か分からない、納得できない・反論や言い分がある、請求に応じることができないなどの場合は、相手と交渉し、事件の解決を図る必要があります。
相手と交渉する際は、できる限り冷静に交渉・対応し、示談や和解が成立した際には、必ず示談書や和解書を作成し、以降、事件が蒸し返されないようにしましょう。
とるべき対応③:適正、妥当な反論や言い分を行う
相手の請求に対して、的外れだったり、トラブルとは関係のない反論や言い分を繰り返しても、事件は解決しませんし、相手の感情を激化させる恐れもあります。反論等を行う際は、適正かつ妥当な反論を行うのがよいでしょう。
例えば、以下の内容であてはまるものがあれば、それを反論として主張してみるのもいいかもしれません。
□浮気や不倫、不貞はなかった
□既婚者とは知らなかった
□夫婦はうまくいっていない、別居、破たんしていた(と聞いていた)
□浮気や不倫、不貞の相手が、すでに慰謝料を支払っている
やってはいけないこと、やらない方がいいこと
◆慰謝料請求を無視・放置する
慰謝料請求を無視したり、放置したりすると、トラブルが悪化・深刻化する危険性があります。無視や放置は避けたほうがよいでしょう。
◆感情的な対応をする
慰謝料請求をしている方も、感情的になっている場合が多く、それに対して、こちらも感情的な対応をすると、双方の感情が激化し、トラブルが悪化・深刻化する危険性があります。できるだけ冷静かつ丁寧な対応をするのがよいでしょう。
◆当事者同士で話し合う
浮気や不倫、不貞の慰謝料問題では、当事者同士で話し合いをされてから弁護士に相談に来られる方も大変多くいらっしゃるのですが、弁護士として、当事者同士での話し合いはお勧めできません。多くのケースで、当事者同士の話し合いではトラブルが解決できていないだけでなく、かえって感情的対立が激しくなり、トラブルを悪化・深刻化させる事態に陥っているからです。
◆請求通りにそのまま支払いをする
トラブルをきちんと解決するには、示談や和解を成立させ、それらを示談書や和解書などの書面にした上で、示談・和解内容に従った支払いをすべきです。慰謝料請求をされたからと、請求されたままに支払いをすることは避けるべきです。仮に、請求内容に反論や言い分がない場合でも、必ず和解書や示談書を作成してから支払うようにしましょう。
お勧めの対応
◆まずは弁護士に相談する
慰謝料請求に対し、回答や交渉等の対応をする前に、請求を受けた段階で、弁護士に相談するのがよいと思います。
弁護士に相談するメリットとして、相手の請求を理解したり、本トラブルを冷静に見つめなおしたり、解決の見通しをたてる機会を得ることができます。また、反論や言い分の通る見通し、事案に応じた慰謝料の相場、回答や交渉の方法、注意点や気を付けるべきポイントなど、示談交渉を進める上で必要な情報を得ることができます。
◆弁護士に事件を依頼する
慰謝料の金額やその他条件など請求者の希望とこちらの反論・言い分や要望に隔たりが大きく示談や和解がすすまない、当事者の感情的対立が激しく話し合いができないなどの場合、弁護士に示談交渉を依頼するのもよいでしょう。
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